top of page
logo_wh.png

「桑の文化誌」という面白い本

  • 吉蔵
  • 2019年8月16日
  • 読了時間: 2分

以前、お客様のお宅に伺った折、読書家の御主人の本棚を拝見させていただきました。 膨大な書籍の中で、パッと目に留まった本がコレ、「桑の文化誌」

桑のすべて・・・

養蚕をはじめ生活と深くかかわってきた「桑」について集大成したはじめての本


第一章 桑と蚕

紀元前2000年頃には中国で蚕の飼育が始まったという。

蚕もかっては野生の虫で、野山の桑の葉を食べていた。

桑の木の枝間などに作った繭からほぐした糸の素晴らしさを

知った人間が蚕を人工的に買おうと考えた。

第二章 世界の桑

中国の桑からヨーロッパの桑、さらにアメリカの桑まで

同じ緯度に生息する桑の各国の利用方法が描かれています。

第三章 桑と生活

桑の紙、桑の酒、桑の茶、桑の薬効、そして桑の木材的利用など、

ありとあらゆる暮らしの中に桑は使用されています。

伊豆諸島から小笠原島に連なる島々に自生する桑は

島桑あるいは金桑と称され生活用具に使用された。

中でも御蔵島の桑は世界最高の木質、美しい木目と絶賛され、

家具、工芸品、楽器などに珍重された。

第四章 桑と民俗

桑の説話、桑の故事、桑のことわざ、桑の社寺、桑のつく名前

そして、桑のデザイン。

イギリスのウイリアム・モリスの桑の文様は有名。

第五章 桑と文芸

桑と小説、桑と歌、桑と漢詩など、

 ♪山の畑の桑の実を

 ♪小籠に摘んだはまぼろしか

         (赤とんぼ)


・・・・という具合に

桑についての情報をまとめた貴重な本です。

「桑の文化誌」社団法人千曲会編 郷土出版社

信州大学繊維学部、京都工芸繊維大学、農林水産省の

の諸先生が執筆され、昭和61年初版発行された。



Comentários


bottom of page